2020年05月08日
【桜マーク】ライフジャケット»ブルーストームBSJ-29RS |国土交通省型式承認Type-Dを詳しく解説
マリンレジャーで万が一に身を預けるライフジャケットは高い信頼性・安全性能が求められます。
偏にライフジャケットと言ってもその満たす性能は様々、今回は国土交通省が定めるストレステストに合格した型式承認「桜マーク」ライフジャケットのお話です。
みなさまこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
ぼくは大好きなお魚釣りを自粛中であります。
ただ…自粛中ではありますが、来る釣行に向けて準備だけはしなくちゃね!笑
今回はこの期間中に安心・安全を重視した装備品(ライフジャケット)の見直しをしました。
ぼくの行きつける釣行ポイントは岸からほど近くのポイント…
不慮の事故に遭遇した場合、救助を待つよりも岸まで泳ぎきるほうが得策なのですが、その岸は車大から一軒家並の岩が点在する岩礁地帯です。
今までは腰に装着するシンプルなインフレータブル拡張式ライフジャケットを使っていましたが、よくよく考えてみると荒波にあらわれる岩場へ浮き輪部分が接触すれば、間違いなくパンクです。
このことから、ぼくにとってのベストチョイスは、固型式の浮力体が内包されているフローティングライフジャケットとなります。
しかし、これだけでは無数に販売されているライフジャケットのどれをチョイスすれば良いのかまだまだ悩んでしまいます。
なので、今度は国の定める法規上からのアプローチも視野に入れて模索します。
ぼくの釣行時に使用する船舶は…
「ミニボート(手漕ぎボート含む)全長3m未満、出力1.5kw(2.03馬力)未満」
上記のカテゴリーに属するゴムボートです。
※一般的な呼称で言えば「船舶免許不要艇」です。
国土交通省の定める法規上、免許不要艇でのライフジャケット装着は「装着推奨」となっていますがこれはあくまでも最低限の指標です。
いくら「船舶免許不要艇」で「装着推奨」の範疇であったとしても、たのしいお魚釣りをするには安心・安全面での不安要素はなくしたいものですよね。
このことを考慮したうえでライフジャケットの安全基準を国土交通省が定めた型式承認を取得したライフジャケットから選考することにしました。
ぼくのように船舶免許不要艇所有者さまにはこの辺りの判断がしにくいポイントだと思います。
船舶の航行区域によって使用できる救命胴衣の種類【TYPE分け】を国土交通省が定めています。
TYPE- A
全ての小型船舶に法定備品として搭載することができるタイプで、次のような特徴があります。
・黄色やオレンジ色などの発見されやすい色です。
・サーチライトを反射する反射材がついています。
・存在をアピールするためのホイッスル(笛)がついています。
・浮力が7.5kg以上あります。
TYPE- D
平水区域、2時間限定沿海区域及び沿岸区域を航行区域とする小型船舶(旅客船を除く。)及び水上オートバイ等に法定備品として搭載することができるタイプで、次のような特徴があります。
・黄色やオレンジ色に限らず自由な色です。
・サーチライトを反射する反射材がついています。
・存在をアピールするためのホイッスル(笛)がついています。
・浮力が7.5kg以上あります。
TYPE- F
平水区域、2時間限定沿海区域及び沿岸区域を航行区域とし、かつ、一定の諸条件に適する小型船舶(旅客船を除く)及び水上オートバイ等に法定備品として搭載することができるタイプで、次のような特徴があります。
・黄色やオレンジ色に限らず自由な色です。
・浮力が7.5kg以上あります。
TYPE- G
小型船舶用浮力補助具のことです。
これは、平水区域を航行区域とし、かつ、一定の諸条件に適する小型船舶(旅客船を除く。)及び水上オートバイ等に法定備品として搭載することができるタイプで、次のような特徴があります。
・黄色やオレンジ色に限らず自由な色です。
・浮力が5.85kg以上あります。
これらの4タイプが国土交通省の定める型式承認の「型式」にあたるところです。
①この型式に見合う性能を有するライフジャケットをダイワさん・シマノさん・高階(たかしな)救命器具株式会社さんなど各社が作ります。
②できた製品は型式に見合う性能なのかを物理的に検証する国の代行機関「日本小型船舶検査機構(JCI)」へ送ります。
③日本小型船舶検査機構が型式に見合う性能であると立証できたライフジャケットには合格の証JCI印が押されます。
④国の代行機関である日本小型船舶検査機構のJCI印があることで国土交通省「型式承認」中の承認を授かります。
⑤国土交通省の承認マークが「桜マーク」となります。
大まかではありますが、この様なアプローチを経てライフジャケットに桜マークが付きます。
いろんなことを念頭にあれやこれやと悩んだ結果、サムネイルのライフジャケット高階救命器具さんのフィッシングゲームベスト専門ブルーストームさんの製品 BSJ-29RS MIXOPTERUS に決定です!笑
決め手となるポイントは...
①安心・安全面の考慮から、是非桜マーク付きのライフジャケットにしたかったこと。
②ライフジャケットの浮力体は固形であること。
③性能を追求するのであればTYPE-Aになるのですが、ほぼこのタイプは拡張式ライフジャケットになるので次に高品質なTYPE-Dのライフジャケットにしたかったこと。
④ライフジャケットのポケットはまちつき収納ではないこと。(リーリング時にぶつかるからね)
⑤ぼくの場合、落水時に泳ぐことが前提なので腕を回す範囲に異物がなく余裕があること。
⑥海上で動力機関の故障から手漕ぎを余儀なくされた場合、身体的自由度が損なわれることなくパドリングできること。
そんな欲張りさんな要件を満たしてくれたライフジャケットです!笑
このライフジャケット BSJ-29RS MIXOPTERUS には素晴らしい機能があるんですよ。
そう、前面には際立つ大型のポケットはありませんが、背面から大きな収納ポケットを取り回せるんです。
この機構があるので、普段使い時は前面がとてもシンプル!繊細なリーリングにもまったく影響しないんですよ!
各部分の画像です。
①フロントファスナー
塩ガミを考慮した大型樹脂ファスナーです。
②背面の多目的大型ポケット
この大型ポケットがあれば、ほぼすべてのアイテムが収納できると思います。
③前面のポケット
装着時の右にあたるポケットには笛が入っています。(この辺りはさすがTYPE-Dっと言うところ。)
④前面ポケットのファスナー部分
もちろん止水ファスナー構造。(グローブをハメていてもファスナーの持ち手が掴みやすくなっています。)
背面大型ポケットの詳しい画像です。
①背面の多目的大型ポケット
背面のポケットは画像通りベルクロで2ヶ所とバックルの2ヶ所で固定されるタイプです。
②背面の多目的大型ポケット(単体の画像)
ライフジャケットの肩にある左右のバックル2ヶ所も外せば背面ポケットを単体で取り外せます。
③背面ポケットの全体画像
こんな感じでポケットが外れます。(大型ポケットには浮力体がないので、大型ポケットを取り外した状態で使用するのもぼく的にはアリなのかもしれません。)
背襟タグ・品質表示タグ・取り扱いタグ
①取り扱いタグ
背面大型ポケットのタグです。(タグの注意書き通り入れる物体の重量には注意が必要かな...例えばメタルジグなどをしこたま背面ポケットに投入すれば不慮時に浮く姿勢が変化してしまいます。)
②ライフジャケットの背襟タグ
ブルーストームさんのメーカーネームとモデルネームがプリントされています。
③品質表示タグ
高品質の証。こちらに国土交通省が定めたタイプに準ずる型式承認(桜マークの捺印されています。
ライフジャケットの全体像です。
①前面
ご覧の通りまちつきポケットがないので、とてもシンプルなシルエットです。
②背面
ロッドを脇に挟み込んでも背面の大型ポケットには干渉しないデザインです。
③浮力体の密着度
ベルトの調整をすれば心地よく体に密着します。
④脇下のスペース
この辺りの設計はさすがブルーストームさんと言うところです。
腕を回す動作にもまったく違和感がありません!
身長175cmで体重80kgのおっさんが着てみました。
①鏡に向かって撮影したので左右が反転した画像です。
この画像ではベルトの調整は完了していないのですが、ふくよかな体系なだけによくフィットしているように映っています。
ブルーストームさんの意図した使用フィールドはロックショアゲームに特化した設計ですが、ぼくのようなゴムボーターにも最適です。
例えばこちらの BSJ-29RS MIXOPTERUS は、足を大きく上げて大岩を乗り越える機動性能やウエーディングにも対応するため丈が短く設計されているのでぼくのように椅子に座ったフィッシングスタイルでも膝にライフジャケットが押し上げらる事がないことや、椅子に座ったままでもキャストに支障がまったくないところです!
②付属のプライヤーホルダーとホイッスル
BSJ-29RS MIXOPTERUS の付属です。
まとめ
ぼくのゴムボートフィッシングは「免許不要」で気軽にお魚釣りが堪能できる!というカテゴリーです。
このカテゴリーは法の制約が緩いのでライフジャケット一つをとっても「装着推薦」の範囲です。
ぼくも以前まではライフジャケットの性能などは二の次で価格重視の物選びをしていました。
引き合いに出すのはおかしいかもしれませんが、表記上10000mA/hの某有名メーカー製モバイルバッテリーでも充電変換効率などのロスで高性能な物でも実値は6~7割程度の充電しかできません。
価格を抑えたライフジャケットでも初期浮力などの記載はありますが、あくまでも推定域での記載に過ぎずアクシデント時に命を預けられる性能が備わっているのかは不安が残る要素です。
今回購入しましたBSJ-29RS MIXOPTERUSは国土交通省が定めた規格でブルーストームさんが製造し、過酷なストレステストを経て国の承認を得たライフジャケットです。
記事では1着分のライフジャケットしか撮影していませんが、もう1着同型(BSJ-29RS MIXOPTERUS)をパートナー用にと購入しました。
承認マークの記載がないライフジャケットより出費はかさみますが、安心・安全であるからこそ心から楽しくお魚釣りが堪能できるのだと思います。(釣果はべつですが...笑)
ぼく的にBSJ-29RS MIXOPTERUSは価格以上の価値(性能面・機能面・デザイン・手に取った感触)があり、少々の出費とはなりましたが非常に満足感の得られたお買い物となりました。